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敷地は線路高架を望むことができる駅からほど近い住宅密集地に位置します。
屈曲した1方通行道路に面する細長い敷地
そこで求められたのは、どこにいても家族の気配を感じることのできる、おおらかな空間。
モルタルの壁面に沿ってアプローチを進み玄関へ
先への空間の対比として、仕上げの明度を落とし、天井を低く抑えた玄関を抜けると
3層吹き抜けた明るいリビング空間が広がります。
リビングの大きな気積を回遊するように階段を配置し、この気積を中心として諸室が配されます。
家族の中心に据えられた一つの気積は、それぞれの気配を常に感じさせ安心感をもたらし、回遊する階段は移り変わる視線のシークエンスを生み、日々の生活に変化をもたらします。
繊細にデザインを施した階段の存在は、空間に劇場性を与え日常の舞台を彩り、
階段を昇りきった先には線路高架を行き交う電車の風景を望むことができます。
子どもたちが毎日目にするこの風景は、
変わらない住まいの原風景として、日々心に刻まれます。
写真:笹の倉舎/笹倉洋平
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