隣接する公園の緑を借景に用いた住宅です。斜面地であり変形地でもある敷地のメリットを活かし、一番低い道路レベルに駐車スペースを設け、緩やかな階段で玄関へアプローチします。1階には寝室や水廻りなどプライベートな空間と音楽スタジオを配置、2階に設けたLDKと子供室からは街を一望しつつ、四季折々変化する公園の緑を間近に楽しむことができます。プランは変形地である敷地形状をそのままオフセットさせ、敷地奥から前面道路側に向けて徐々に広くなっています。この斜めに広がる壁は部屋を広く見せる効果もありますし、音楽スタジオの音響にも良い影響を与えています。クライアントご夫婦の共通の趣味である音楽演奏を存分に楽しみながら、開放的で伸びやかな家族の空間を両立させた住宅です。
写真:三木 夕渚/ZEROKOBO DESIGN