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RC造と木造の混構造住宅はなぜ成立するのか ― 山科の家・基礎配筋検査

2026.05.20 / Horibe Associates

内外RC打放しで、どう省エネ基準を満たすか。

山科の混構造住宅|基礎配筋検査

horibe associates

山科で進行中のプロジェクト。構造家・bananalab佐久間さんとともに、基礎の配筋検査を行いました。

このプロジェクトは、鉄筋コンクリートと木造の混構造です。ただし、下階RC・上階木造という一般的な組み合わせではありません。

きっかけは、クライアントの一言でした。

「コンクリートの打放しが、とにかく憧れなんです」

ご予算は木造在来工法が現実的な選択肢であることを、クライアント自身もよくご理解されておられて「コンクリートの壁を木造の一部にはめ込んでは」というアイデアも出ていました。

私たちが最初にご提案したのは、外構の塀をRCとして1階のファサードを構成するというプランでした。コスト面でも意匠面でも、合理的な解だと考えていました。

しかし、最初のご提案の場でさらに深くお話をうかがうと、もう少し踏み込んだご要望が見えてきました。

「2階の居住スペースで、室内からも打放しを眺めていたい」

木造の架構に後からコンクリートをはめ込む。その方法は耐震的にも問題があり、そもそも本質的ではない。それぞれの構造材料が持つ本質を活かすことなく、見た目だけを取り繕うような設計はやるべきではないと考えていました。

木造の良さは、居住性の高さと軽やかさ。鉄筋コンクリートの良さは、耐震性と堅牢な存在感。それぞれの本質を活かしたうえで、コストを抑えながら成立させること——そこに設計の軸を置きました。

たどり着いたのは、前後をRC造の「塔」として、その間に木造在来工法の居住部分を挿入するというかたちです。

省エネ義務化が進む中、内外ともに打放しコンクリートだけで構成する住宅は、事実上つくることができない時代になりつつあります。木造とのハイブリッドとすることで、省エネ基準もクリアしながら、クライアントが憧れてきた打放しコンクリートの空間を実現する。

構造・コスト・省エネ・意匠——それぞれの制約を一つひとつ解きながら、この建築の輪郭が決まっていきました。

構造家・佐久間さんと密な鉄筋を前に、難解な構造計算と長い審査のプロセスをともに振り返り。検査後、一言「やっとですね」で配筋検査は締めくくられました。


[EN] Project Note — House in Yamashina, Kyoto
This project combines reinforced concrete and timber framing — not in the conventional lower-RC / upper-timber arrangement, but as two RC “towers” bracketing a timber-frame living volume between them. The hybrid structure responds to a client’s deep desire for exposed concrete interiors, while meeting current energy efficiency standards that make all-concrete residential construction increasingly impractical. Structural engineering by bananalab (Sakuma), rebar inspection completed May 2026.

— ✦ —
堀部圭一(一級建築士・一級建築施工管理技士 / Horibe Associates 共同代表 / 著書:建築設計のデジタル道具箱
horibe associates


@horibeassociates


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Philosophy

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建築はそれ自身の成り立ちとは無関係に
完成と同時にその周囲の人々や街並み、環境にまで大きく影響を与える存在です。
そして大切に使われているか否かその場所に馴染んでいるか否かに関わらず
何十年もその土地に存在し続けます。

デザインだけでなく、機能だけでもない、建築に関わる様々な物事にこだわり続け
何十年も人々に愛され、人々を守り、色褪せない建築
それが私たちの求める建築のあり方です。

Once created, architecture has significant influence on townscape,
surrounding people as well as the environment, regardless of its background.
It will remain on that ground for decades
whether it blends into the location or not, or if it’s treasured.

No just design or capabilities, but focus on various architectural essence.
Timeless longevity endeared for years, and guarding people’s lives…
this is the concept we pursue.

堀部圭一

堀部圭一

Keiichi Horibe

一級建築士
一級建築施工管理技士

堀部直子

堀部直子

Naoko Horibe

一級建築士
建築士会正会員
近畿大学非常勤講師
大和大学非常勤講師

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